東大(IOG:東京大学高齢社会総合研究機構)の就労セミナーから生まれた 

講演会ご案内

 第8回講演会




 

第8回SLF講演会が5月23日、東京大学柏キャンパス総合研究棟6階会議室で行われた。講師の吉江悟・東京大学医学部在宅医療学拠点特任助教が「長寿の時代にどう医療・介護と付き合うか」をテーマに講演。93人の聴講者が熱心に耳を傾けた。講演要旨は以下の通り。 

 1)   高齢化と医療・介護
世界に例を見ない急激な高齢化に伴い、75歳以上の高齢者が2012年には総人口の12%を占めた。2030年には19%、2055年には26%を占めると予想される。これに伴い、死亡者数も増えて、2040年には166万人に達すると予想される。昭和51年までは自宅で亡くなる人が医療機関で亡くなる人より多かったが、同年、それが逆転し、以後医療機関で死亡する人が増えている。 

高齢になればなるほど病気も増えて、医療機関での受療率も上昇する。外来患者は75歳から79歳まで増え続けるが、 体が弱って医療機関で受診することが出来なくなり、入院する人が増えている。要介護の原因疾患は、脳梗塞、骨粗しょう症、アルツハイマー病など。高齢になるほど、薬に伴う有害事象も多くなる。また、服用する薬の数 が増えるほど有害作用も多くなる。 

英国などでは、市民が体調を崩した場合、まず家庭医に見てもらい、高度な医療を要する場合は、専門病院を紹介してもらうが、日本ではいきなり大病院を訪れる患者が多く、どの科を受診するべきか戸惑うことが多い。適切な診療科を相談できる窓口の充実が望まれている。2000年から始まった介護サービスも種類が増えて、どのサービスを受けるべきか迷う人が多い。このような場合は、ケアマネジャーの助言が拠り所となることが多い。 

 2)   東京大学における在宅医療推進の取り組み
京大学高齢社会総合研究機構では、高齢者が要介護状態になったとき、いつまでも住み慣れた環境で生活できるように、在宅医療の推進に取り組んでいる。国家 政策としても、社会保障と税の一体改革の一環として、在宅医療の充実や地域包括ケアシステムの構築を重点課題に挙げている。

れを受けて柏市でも在宅医療推進に取り組んでいる。東大高齢社会総合研究機構は柏市との協力のもと、する形で、地域医療拠点の整備や在宅医療多職種研修などに力を入れている。総合調整拠点として、豊四季台に「柏地域医療連携センター」が整備され、そこで在宅医療多職種研修などを行っている。研修の目的は、医師が在宅医療に取り組 むきっかけを与えることなどだ。 

 3) 認知症・終末期を想定した医療・介護との付き合い方
    東京大学では20082月から4月にかけて、東京のある区内に住んでいる45歳から      74歳までの男女1200人を対象に行った郵送 アンケート調査で、延命治療に関する   意向の男女差を調べた。質問は「認知症の終末期になった時に、どのように対応し   てもらいたいか」と、主に延命治 療に対する意向を尋ねた。その際、認知症にな   って判断できなくなった本人に代わって、判断することになる家族(代理意思決定   者)にも回答を依頼した。 

その結果、男性の場合は65.1718%が自分の意向と代理意思決定者の意向が一致したのに対し、女性の場合は57.7%〜64.3%しか一致しなかった。女性の方が「自分の意向通りに対応して欲しい」と願うケースが多い。延命治療への本人の意向と代理意思決定者の意向を、延命治療の種類別に比べると、両者の意向が一致したのは、「人工呼吸器」が男性で70.7%であるのに対し、女性は64.3%にとどまった。「人工透析」では、男性が71.8%であるのに対し、女性は57.7%。「人工栄養」では、男性が65.5%、女性が59.8%という結果になった。 

この調査結果から、男性に比べて女性の方が、あるいは自分の意向通りに対応してもらいたいと思っている人ほど、代理意思決定者(配偶者や子供など)の意向と一致しない傾向があるので、このような人は、認知症になる前から延命治療をどうするかを良く話し合っておく必要がある。

  20144月25日

 

主催:一般社団法人セカンドライフファクトリー

後援:東京大学高齢社会総合研究機構

 

8回セカンドライフ講演会および情報交換会のお知らせ

第8回セカンドライフ講演会のご案内を申し上げます。セカンドライフファクトリー会員や一般ご来場の皆様に就労に役立つ様々な内容で勉強会を今後とも開催していきます。

皆様の積極的なご参加をお待ちしています。

日 時  平成26年5月23日(金)10:00〜1200(9:30開場)

場所  東大柏キャンパス総合研究棟6階会議室

内容  10:001:15 講演「長寿の時代にどう医療・介護と付き合うか」

                    講師:東京大学医学部在宅医療学拠点 特任助教 吉江 悟氏

11:2012:00 情報交換会:就労に関する情報提供、講演会のお知らせ等

資料代   会員  500円 (非会員700円)当日会場にて徴収させていただきます 

■ 申し込み       以下のいずれかの方法でお申し込み下さい。

         *会員の方はID番号をご明記下さい

         *非会員の方はご住所、電話番号、eメールアドレス(お持ちの方のみ)をご明記下さい

@ 下の申込用紙で

         A ホームページ上の申し込みサイトから

B eメールで:info-slf@jcom.home.ne.jp宛て(件名:8回講演会申込)

         C ファクスで:04-7100-8023

D はがきで:〒277-0772柏市柏の葉5丁目4−6東葛テクノプラザ613

    セカンドライフファクトリー宛て

■ 申込期限  20145月16日(金)

■ お願い *ご来場の際は、公共交通機関をご利用願います。

@ 駐車場はご用意できません。 

A 最寄のバス停は国立がん研究センターまたは東大前です。

B 自転車で来場される方へ:

会場玄関前の案内係の指示に従ってください。(指定駐輪場をご案内します)

 

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年  月  日

第8回セカンドライフ講演会および情報交換会に参加を申し込みます。

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    連絡先:Tele-mail                   

 


一般社団法人
 セカンドライフファクトリー

〒277-0882
千葉県柏市柏の葉5丁目4番6号 東葛テクノプラザ613

TEL 04-7100-8023
FAX 04-7100-0158

メール:info-slf@jcom.home.ne.jp

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◇暮らしの支援・えんがわ