第7回SLF講演会が4月25日、東京大学柏キャンパス総合研究棟会議室で開かれた。講師の後藤純・東京大学高齢社会総合研究機構特任助教が「被災地における活力ある超高齢社会を共創するまちづくり」をテーマに講演。84人の受講者が熱心に耳を傾けた。講演要旨は以下の通り。
東日本大震災で津波被害を受けた岩手県釜石市や大槌町を訪れて、被災地の被災状況と復興状況を詳しく調べた。被災者の多くは仮設住宅に移転していた。自治体側は、仮設住宅を出来るだけ多く建てようとした結果、住民同士のコミュニケーションが取りにくいという不満が高じていた。
そこで私たちは、住民同士がコミュニケーションを取りやすい「コミュニティケア型」仮設住宅団地を提案した。デザインのポイントは、@高齢者を見守りやすいように「ケアゾーン」「子育てゾーン」を設定A仮設住宅の床の部分をコンクリートではなく、木製のデッキにして、段差をなくしたB住棟を向い合せにして、屋根をかけて近所づきあいができやすいように配慮したC住民の生活支援や医療支援をしやすいように、「サポートセンター」「診療所」「子育て支援」の拠点を整備D路線バスの停留所を仮設住宅団地内に設置E商業者、医療・福祉関係者、自治会、行政関係者で協議会を立ち上げ、地域の課題を共有し、それぞれの役割分担を明確にする。
サポートセンターでは、朝晩2回職員が仮設住宅を回りながら、住民に声をかけている。団地で行事を行うときは、日頃家に閉じこもりやすい人たちに声を掛けて誘い出したり、食事の宅配サービスを行っている。診療所では、医師が患者の診察と、心理療養士がメンタルケアを行っている。
釜石市の平田地区では、被災者が買い物をしたり、地区外に移動したりしやすいように、スーパー、商店、事業所を仮設店舗で再生し、日常生活に最低限必要な店舗を確保した。また、路線バスの停留所を団地内に設置して、住民が利用しやすくした。
このようなコミュニティケア型仮設住宅団地の成果としては、住民同士の自発的な交流、路地で漬物や好きな草花を栽培するなど日常生活が取り戻された。また、体の弱い人たちの虚弱化の予防や、自殺予防など、他の従来型仮設団地に比べて成果を上げている。自治会や街づくり協議会も軌道に乗り、地域活動のための新しい公共の助成金を獲得して、住民たちが自主的な活動を始めている。
2014年3月28日
主催:一般社団法人セカンドライフファクトリー
後援:東京大学高齢社会総合研究機構
第7回セカンドライフ講演会および情報交換会のお知らせ
第7回セカンドライフ講演会のご案内を申し上げます。セカンドライフファクトリー会員や一般ご来場の皆様に就労に役立つ様々な内容で勉強会を今後とも開催していきます。
皆様の積極的なご参加をお待ちしています。
■ 日 時 平成26年4月25日(金)10:00〜12:00(9:30開場)
■ 場所 東大柏キャンパス総合研究棟6階会議室
■ 内容 10:00〜11:15 講演「被災地における活力ある超高齢社会を共創するまちづくり」
講師:東京大学高齢者研究機構 後藤 純氏
11:20〜12:00 情報交換会:就労に関する情報提供、講演会のお知らせ等
■ 資料代 会員 500円 (非会員700円)当日会場にて徴収させていただきます
■ 申し込み 以下のいずれかの方法でお申し込み下さい。
*会員の方はID番号をご明記下さい
*非会員の方はご住所、電話番号、eメールアドレス(お持ちの方のみ)をご明記下さい
@ 下の申込用紙で
A eメールで:info-slf@jcom.home.ne.jp宛て(件名:第7回講演会申込)
B ファクスで:04-7100-8023
C はがきで:〒277-0772柏市柏の葉5丁目4−6東葛テクノプラザ613
セカンドライフファクトリー宛て
D ホームページ上の申し込みサイトから
■ お願い *ご来場の際は、公共交通機関をご利用願います。
@ 駐車場はご用意できません。
A 最寄のバス停は国立がん研究センターまたは東大前です。
B 自転車で来場される方へ:
会場玄関前の案内係の指示に従ってください。(指定駐輪場をご案内します)
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年 月 日
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